お祝いのことば

社団法人 全国珠算教育連盟 理事長 梶 川 眞 秀

 青森県支部が創立五十周年を迎えられたことを心からお祝い申しあげます。
 連盟創立から5年後の昭和33年8月、貴支部は、仮支部を発足されました。その後、9月には県下4会場で全珠連検定を施行され、翌年5月には設立総会を開催されて正式支部が発足いたしました。以降、紆余曲折はあったとされていますが、46年度に故斎藤彰支部長が就任され、以降は順調な成長を続けて来られました。特に、将来を見越した積極的なPR活動等は、現在、全国のなかでも有数な支部になった土台と言えます。これにより、前年度末の会員数116名は全国10位、平均年齢54.11才は堂々の1位、受験者数も6位の大躍進につながりました。今後も、全国一の若さで更なる発展を続けていくものと多いに期待しています。
 昭和33年は、全珠連検定試験が文部省から初めて後援許可を得られた記念すべき年にあたります。そして、北海道から九州まで全国組織として連盟がスタ−トの年でもありました。偶然とは言え今年は、次期学習指導要領に「四年生にそろばん授業の復活」が発表されましたが、半世紀のお祝いに花を添えるとともに、「そろばん新時代」の幕開けになるものと確信もいたしております。
 貴支部は、全日本珠算選手権大会、本部通常総会等を、十和田市で平成17年8月に開催した時は、会員が総出で見事な運営にあたられ、先生方による心からのおもてなしには、全国から参加された人たちに感銘を与えました。ここで、あらためて御礼申しあげます。
 また、近年は競技部門においての躍進はすばらしく全国から注目を浴びています。特に、全日本通信珠算競技大会における活躍は、小学校4年生以下・小学校・中学校・高等学校の団体総合や個人総合競技で日本一が続出しています。正に、全国から目標となる強豪支部に成長をとげています。検定10段位の合格者も全国トップクラスであり競技部門における躍進にもつながっています。他事業においても、支部としての研修会はもちろん、珠算PRのテレビCMや新聞広告は他支部の模範となるものです。
 さて、珠算は、昨年から今年にかけ全国的に力強く復活を遂げています。特に、平成19年度全珠連検定受験者数は、珠算が前年度比2.4%、暗算が前年度比3.8%の増加となり、このことが証明しています。このような増加現象は、実に昭和54年以来28年ぶり、児童数が減少する中、「読み書きそろばん」が、基礎学力に必要なものと社会から見直されたものです。来年度から四年生のそろばん授業が復活いたしますが、教育にそろばんが必要不可欠なものとして期待の表れです。今後も、連盟として珠算教育の普及発展に会員の皆様のご協力ご支援を得ながら取り組んで参ります。
 貴支部創立五十年は、歴代支部長や役職員並びに会員の皆さま方の献身的なご尽力によるものです。苦難の日々を果敢に乗り越えて来られた皆さま方に深甚なる敬意を表するとともに感謝を申しあげます。また、今までにご貢献をいただきながら故人になられた諸先生方のご冥福を心からお祈り申しあげます。
 最後になりましたが、青森県支部が今後も益々発展し、珠算を通して地域社会の育成や珠算教育の向上に寄与されることをお願いし、お祝いの言葉といたします。

M E N U